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Alchemist Coffee
はじまりの物語
一万人へ影響を与える究極の一杯
-アルケミストコーヒーが愛する現代の錬金術-

アメリカの心理学者の研究結果

 アメリカの心理学者の研究によると「都市部に住んでいる1人の人間は、1万人から2万人の人に心理的に影響を与えているというデータがある。」

22歳の時、にわかに信じられない話を知った。その理屈はこうだ。

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「例えば、朝コンビニの店員さんに笑顔で有難うと伝えます。その行為によって、もし店員さんが良い気分になったなら、その店員さんから接客されたお客さんたちも自然と上機嫌となります。そのお客さんたちがそれぞれ会社や学校へ向かい、良い気分は街へと伝播していく。不機嫌も然り…」

アスリート→ニート→焙煎士

 恥ずかしながら、20歳になる前にうつ状態の時期があった。3歳から描いた夢が叶わないと知り、スポーツで入った大学を中退し、実家に戻ってきた頃だ。そのスポーツの権威であり、家庭内で神化していた父の顔に泥を塗ったと、自分自身を責め、一歩も動けずの日々が続いた。当時はオリンピック行くことが全てだと思っていた。夢を失い、数ヶ月一人で部屋にいると、うつ状態になるのは簡単だった。

 

 

 精神的に衰弱し、生きる意味がわからなくなり、最悪の事も考え始めた。そんな時、ある経営者の言葉で人生が変化した。「まずは自分を許す事、人と目が合ったら微笑みかける事、不平不満の代わりに良い言葉を使う事。これからこの3つをやりなさい。これから出会う人たちがあなたを引き上げてくれるから。」と。「でも...」と脆く反論したが、他に選択肢はなく、藁をもすがる思いで、お風呂の鏡で笑顔の練習が始まった。

 アルバイトの面接に落ちることもあったが、次第に笑顔が変わり、言葉が変わり、出会う人が変わった。​お花屋さん、トラック運転手、ワーキングホリデー、ホテルマンを経て、世界一周をするまで元気になった。世界一周中のノルウェーで、留学中だった日本人の女の子と出会い、4年間遠距離し、結婚もできた。

 日常を取り戻し、30歳になり、ホテルマネジャーとしてキャリアを積みつつある頃、「本当はコーヒーをやりたいんでしょ?」と妻に問われた。"大好きなコーヒーを仕事にしたい" スポーツを辞めてから密かに見つけた夢だった。妻の一言で、ずっと怖がっていた夢からこれ以上逃げることができなくなってしまった。やらないほうがリスクだと思えた瞬間、心の情熱に​従うことを選択した。

​2016年の冬、夫婦無職で帯広から札幌へとやってきた。

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一万人へ影響力を与える究極の一杯

 一万人への影響力の話に戻る。発表されているだけで、この国では毎年3万人が自らの命を絶っている。恥ずかしながら、私もその中の1人になりかけた。元気になった今、もし一人の振る舞いが "日々一万人へ影響力があるならば”、今回の人生、私はコーヒーを作りたい。

 20歳から幸せを求め続けて気付いた、たった1つのこと。心の平安を手に入れるためには、"まず自らを許し、大切にすること"が重要だということ。そして、自らを大切にする選択肢として、おいしいコーヒーを届けたい。

 焙煎理論と技術を習得した。世界中の素晴らしいスペシャリティコーヒー豆も手に入れた。仮説と検証を繰り返した。そして有名店がひしめく札幌のどの自家焙煎珈琲店より、おいしいコーヒーができあった。

素晴らしいコーヒーができた時、ハイタッチするほど嬉しかった。

​あとは世の中へ届けるだけ。

​心に風が吹くほどのコーヒーを、日本中に届けたい。

心に風が吹くコーヒー屋

​宮の森アルケミストコーヒー

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